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アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

 ユニークなタイトルでいかにも面白そうだけど、反面難解そうなタイトル。
 売れてるのかな?って疑問に思ったので、アマゾンで『浅倉 久志』(SF作品を最も翻訳している偉大な翻訳家の名前でアン電の翻訳もおこなった方)で検索をかけると売れている順位で4位にランクイン(本で4,629位、ハヤカワ文庫SF11位、英米文学40位)結構ぱっとしないけど、売れてる方なのかな。

 非常にユニークなタイトルだが、内容とは余り深く関わりは無い。
 著者のディックの作品にはユニークなタイトルの作品が多い。
 生後堕胎の法律が存在する『まだ人間じゃない』やトータルリコールの原作にもなった『記憶売ります』などは非常にユニーク。
 SF好きだったら気になって買うだろうけど、普通の人から見たら駄作っぽいタイトルかも。
 内容も非常にユニークで、『まだ人間じゃない』には衝撃を受けた。
 12歳までの子供はまだ人間じゃないから、親の意思によって生後堕胎が法で認められてるなんていう内容は誰が読んでも衝撃的だろう。
 どこからが人間なのかって言うのが、ディックの大きなテーマの1つでアン電でも、そこら辺について描かれている。

 アン電は前の記事で紹介した『ブレードランナー』の原作として有名だ。
 しかし、原作と映画とでは大きな違いがある。
 アン電ではアンドロイドは人間に非常に良く似ているが、人間らしさ(親切心)をもたない偽物として描かれていて、終始残酷な存在として描かれている。
 ブレードランナーでは、時間が経つとアンドロイドは徐々に人間らしくなり、最後には区別が付かなくなってしまう為、人間の都合により短い寿命に設定されている。
 ブレードランナーにおいてはSF的なメインテーマなどは無く、未来に住むもののもの悲しさがテーマとなったファッション映画だと自分は解釈している。
 特に寿命を迎えたアンドロイドが寿命の短さを嘆き、人間達に皮肉を言うシーンは名場面となっている。
 恐らく別作品と考えて良い。
 どちらかだけが好きであると言うのは十分に考えられ、優劣も別の作品である為につけることは出来ない。

 ディックの作品には偽物が出る作品は他にも存在し、『父さんもどき』においては謎の生命体が人間そっくりに変身し人間に摩り替わるというホラーSFも描いている。
 ひょっとしたらディックにとっては、人間らしさに欠ける冷酷な人間は、そっくりなアンドロイドや変身した超生命体に見えていたのかもしれない。
 事実、相手が本当に人間であるかを試す機会など無く我々は他人と生活を共にしている。
 想像豊かなSF作家にとってはきっと現実世界はワンダーランドなのかもしれない。

 そういったセンスを共有する事により、我々読者は現実を面白いワンダーランドに見えてきて、SF好きはその感覚がたまらなく止められないのかもしれない。
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